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旭川駅対岸の河川敷などにクマの痕跡 出没情報相次ぎ公園閉鎖も

旭川駅から500メートルほど南の氷点橋横堤防に設置されたヒグマの出没を告げる警告看板 忠別川対岸には北彩都公園に続く駅南広場、旭川駅、イオンや買物公園商店街などの繁華街が続く

旭川駅から500メートルほど南の氷点橋横堤防に設置されたヒグマの出没を告げる警告看板 忠別川対岸には北彩都公園に続く駅南広場、旭川駅、イオンや買物公園商店街などの繁華街が続く

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 旭川市中心部の河川敷でヒグマの目撃やふん・食痕の発見が相次ぎ、旭川市は注意を呼び掛けるとともに、6月23日、一部公園や広場などを閉鎖し立ち入りを禁止した。

6月19日のヒグマ2頭の痕跡と6月23日の出没で警戒を呼びかける看板

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 中心部でヒグマが目撃されたのは23日9時~10時の間で、場所は旭川駅から南西へ直線距離で約2キロ、神居1条11丁目の住宅街に隣接する両神橋のたもとの美瑛川河川敷。ふんや食痕の発見はさらに広範囲にわたることから、同市は警戒が必要な地域の公園や河川敷広場を閉鎖。看板を設置して警告するとともに、河川敷に近づかないよう注意を呼び掛けている。 

 旭川市によると、本年度に入ってから警戒が必要なヒグマの出没情報は、前年度の47件を大きく上回るペースとなっており、4月=2件、5月=6件、6月=15件の計23件。今月に入り情報が増えており、多くは神居町、東旭川町、江丹別町と市街地とはほど遠い郊外や山間部で、方角が全く異なることから複数の個体である可能性が高い。

 24日現在、23日以外に市街地で確認が取れたのは、同17日に神居町雨紛(平成大橋の美瑛川上流左岸堤防上)で足跡、同19日には神楽7条8丁目・9丁目(外国樹種見本林内の遊歩道)、神楽5条1丁目(河川敷の舗装道路上)、神楽1条6丁目(河川敷の舗装道路上)の4カ所でふん、同22日には神楽岡1条4丁目(河川敷)で食痕、旭神1条4丁目(河川敷の林道上)でふん、同24日には同じく旭神1条4丁目(河川敷の林道上)でふん、となっている。多くが住宅街に隣接した地区で近隣には幼稚園や学校、大きな公園もあり、旭川駅から南に数百メートルの河川敷も含まれる。

 いずれも市内を流れる「四大河川」に当たる忠別川・美瑛川沿いに集中し、旭川は市内に大小多くの川が流れる「川のまち」であることもあり、ヒグマが札幌の市街地に現れたのと同様に川沿いを回廊のように移動し、中心部に入り込んで行動した可能性が考えられる。

 対応に当たる旭川市環境部担当者は「クマは警戒心が強い動物。川には河畔林が密集していて身を隠しやすい。人目につかない時間帯に行動するため日中は茂みに潜んでいる可能性があり、早朝、夕暮れ・夜間などは不意に遭遇する恐れがある。危険なので安全な状況になるまでは河川敷に立ち入ったり河川敷にゴミを放置したりしないようにし、痕跡を見つけた際は速やかに市役所や警察に連絡してほしい」と注意を呼び掛ける。

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