旭川の不動産会社「ホームスター」(旭川市豊岡4条10)の店頭に設置している自販機で現在、福祉NPOスタッフ手作りの米粉クッキーを販売している。
「おもしろ自販機」に並んだ「おもしろ自販機クッキー」 パッケージ内容も
地域とつながるきっかけとして自販機の可能性に注目していた同社は、「おもしろ自動販売機」と名付けたオリジナルデザインの自販機を昨年末に設置。割安に販売するドリンクの他に駄菓子詰め合わせもそろえ、地域の子どもたちなどに利用されている。
そうした自販機で、NPO法人「ゆい・ゆい」(同神楽岡8条4)が運営する店舗「ゆい・ゆい本舗」(東神楽町)で人気の旭川産「ゆめぴりか」を使ったスタッフ手作り米粉クッキーの販売が始まったのは、同NPO代表の野々村雅人さんが、ユニークな自販機があることを聞きつけて同社に「飛び込み」で売り込み訪問したのがきっかけ。対応した同社常務の植西明子さんは「地域とのつながりやNPOを支援するという趣旨も経営理念に合致し、うれしい思いで聞き入った」と振り返る。
パッケージは、旭川教育大学生のいわまかなみさんに依頼。いわまさんは「自販機から自販機が出てくる」という自販機愛のあるパッケージに仕上げた。その後、ボランティアの協力を得てパッケージを組み立て、自販機での落下テストや封入特典も用意。野々村さん「恒例」のかぶり物もできあがり、最初の訪問から約2カ月の準備期間を経て7月31日に自販機での販売を始めた。
売れ行きは「当初の想像以上」だと言い、親子連れのほか、パッケージのかわいらしさや話題性で土産などにも複数買われているという。
植西さんは「コロナ禍でいろいろと自粛が続くが、この自販機を楽しく運営することで地域の方々にも喜んでほしい。今後は地元のお菓子などの商品も増やして、よりユニークに展開していきたい」と話し、野々村さんは「関わった方々と思いを共有しながら形にすることができてうれしい。これからも明るい話題を提供し、コロナ禍の中でもできることで盛り上げていきたい」と話す。
価格は1箱5枚入り200円。