旭川の「まちなかぶんか小屋」(旭川市7条通7)で3月14日・15日、ドキュメンタリー映画「3.11以後への想像力」が上映される。
未曽有の大震災が発生し間もなく4年目を迎えるが、いまだに避難生活を送る人々が数多くいる。日々新しく起こる事件や事故の報道の陰で関心も薄れてきている中、この機会に多くの市民へこの映画を見てもらいたいと上映会が企画された。東北大震災と原発事故により大きな被害を受けた地域の人々の生活を、密着撮影したドキュメンタリー映画2作品を上映する。
「フタバから遠く離れて 第二部」は、福島第一原発事故で全町避難を強いられた双葉町の住民1400人の避難生活を追う第1部の続編となるドキュメンタリー映画。避難後、住民が故郷に戻れる可能性はゼロに近くそんな中、除染廃棄物の中間貯蔵施設建設の計画の話が持ち上がり諍(いさか)いや対立が生まれ、町民のコミュニティーはズタズタになっていく。ありのままの姿を丁寧に描くことで、報道では伝わらない町民の声を見るものに突きつけている。2作目は、東北大震災で長男を亡くし、津波で自宅を流された陸前高田市の佐藤直志さん(77)が自らの手で家の再建に挑むドキュメンタリー映画「先祖になる」。人が生きていくとはどういうことか、語りかけてくる作品となっている。
まちなかぶんか小屋の有村さんは「今、日本や世界で起きている出来事を記録したドキュメンタリー映画を上映している。一般の映画やニュースで報道されない『新しい発見や感動』が得られと思うので、ぜひ一度ご観覧いただければ」と来場を呼び掛ける。
上映スケジュールは14日11時・18時30分、15日15時=「フタバから遠く離れて」14日15時・15日11時・15日18時30分=「先祖になる」。各回30席。入場券は、前売り=1,000円、当日=1,200円。チケットは同施設、こども冨貴堂、ジュンク堂書店で扱っている。