猛暑日の続く旭川で7月28日、日中の最高気温が前日よりもさらに上がり、江丹別にある観測所では14時43分に37.6度を記録し、気象庁の「今日の全国観測地ランキング」で最高気温日本一となった。
7月中旬以降、北海道は平年より気温がかなり高く推移し、ここ数日は内陸を中心に猛暑日が続いている地域も多い。28日は江丹別観測所(旭川市江丹別町芳野)の37.6度が全国1位、旭川観測所(同宮前東)でも36.7度を観測し7位となり、それぞれの観測所の観測史上1位の値を昨日に続き更新。江丹別は4時56分の17.9度から約20度も気温が上昇したことになる。
旭川の中心部から20キロメートルほど郊外にある江丹別地区は、冬の寒さで有名。氷点下30度を下回り日別で全国最低気温を記録することはそれほど珍しいことではなく、1978(昭和53)年には氷点下38.1度、去年も氷点下36度を観測している。旭川には氷点下41度の日本最低気温の記録があるが1902(明治35)年と古く、その後の市街化もあり、近年の江丹別は旭川市街地と比べても10度~15度以上寒いことが多く、「別格」の寒さ。手に熱湯を含んだタオルを持って振り回すと数秒で凍り付き、凍ったバラの花びらが粉々に砕ける様子は、「冬の風物詩」として温度計と共に映像が全国ニュースで流れることもある。
その江丹別が今年の暑さでも「全国区」となったが、一部報道で見受けられる「北海道江丹別で」の記述は、地域としては正しくは旭川市の一部。
旭川地方気象台によると猛暑はまだ数日、それ以降も暑さは続くといい、「夏の気圧配置で太平洋高気圧が張り出しており、東北に上陸した台風の動きが遅く暖かい南風が入りやすい状況も重なって、北海道の内陸部の気温が上がっている。こまめに水分を補給するなど、十分に熱中症対策を取ってほしい」と注意を呼び掛ける。