日本全国のローカルヒーローが一堂に会する「日本ローカルヒーロー祭」が11月21日・22日に千葉県のショッピングエリア「ハーバーシティ蘇我」(千葉県千葉市)内で開催され、旭川のご当地ヒーロー「カムイエース」が参加した。
「カムイエース」は守り神シマフクロウの化身である旭川のご当地ヒーロー。今年の夏にスタルヒン球場で行われた北海道日本ハムファイターズの試合で始球式を務めるなど、数々のイベントにも出演している。北は北海道から南は沖縄まで全国からさまざまなローカルヒーローたち総勢70団体以上が集まった同イベントには、2日間で3万5000人が来場。北海道からは「カムイエース」と函館の「函館鮮士イカダベッサー」が参戦し、カムイエースは誕生してから5年目にして初の本州遠征となった。
当日は約10分間、函館のイカダベッサーとコラボしたステージショーを行った。イカダベッサーと対峙(たいじ)する悪者を阻止するため両ヒーローが登場。敵がいったん退いたタイミングで両者は地元のPRを行った。イカダベッサーは来年開通する新幹線の時事ネタを、カムイエースは「動物園やラーメンも良いけど」と話し、大雪山から流れる奇麗な水でコメ作りや酒造りが盛んな旭川、シルキースノーで雪質の良いスキー場が車で数分の場所に数カ所ある旭川をアピール。「なまら」や「はんかくさい」「けっぱれない」「じょっぴんかる」などの北海道弁を盛り込んだステージを展開した。
参加に至った経緯について、「同イベント主催で千葉県のご当地ヒーロー鳳神ヤツルギを製作する映像会社から突然連絡があった」と、イベントにエースと同行したスタッフ中島宏美さんは話す。「地元を丸出しにしたショーになった」といい、「殴ったり蹴ったりなどの闘うことをしないカムイエースなので、ショーを企画するのは大変だった」と苦労を話す。「旭川には空港から少し行けば国際大会ができるスキー場があって、ちょっと行けば繁華街がある。都市機能とそういう場が1時間圏内に集約している旭川を知ってもらう良い機会となった」とも。
「地元の物産品を紹介したい」と、ブースではヒーローグッズのほか、旭川のラーメン店「青葉」や「天金」などのラーメン(乾麺)や、ビタミンカステラ、カムイエースTシャツ、メロンオールインワンクリームなど地元の物産を販売した。自ら商品を持って遠征するため重さやかさを協議し、あさひかわ道の駅地場産センターの協力を受け商品をセレクトしたという。
今後の展開として、「ショーというより街のために、声を掛けていただいた場所に行って可能な限りのことをする基本スタンスは変わらない」と中島さん。「旭川にこんな活動しているヒーローがいると知ってもらいたい。他ヒーローと本州のイベントなどに参加できれば」と意気込む。