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旭川・常磐公園で「さよならタコさん」 タコの遊具とのお別れイベント

さよならタコさん実行委員会共同代表の四戸秀和さん、谷口雅彦さん、植木大輔さん(左から)

さよならタコさん実行委員会共同代表の四戸秀和さん、谷口雅彦さん、植木大輔さん(左から)

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 惜しまれつつも9月上旬に取り壊しが決まっている常磐公園(旭川市常磐公園)内のタコの遊具に、展示とパフォーマンスで感謝を伝えるイベント「さよならタコさん」が8月31日、同園遊園地で開催される。同実行委員会とアーティスト集団「リバースサルベージアンダーグラウンド」(以下「リバース」)が共催し、旭川市が後援する。旭川市公園みどり課が主催するイベントも同時に開く。

「旭川市写真こうほう」60号 当時の五十嵐広三市長の姿も 旭川中央図書館所蔵

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 同イベントは、市民が長年親しんだ常磐公園の象徴的遊具、通称「タコの滑り台」が老朽化により取り壊されるのに伴い、現存する今のうちに広く市民に呼びかけ、「解体前に市民が知ったり思いを分かち合ったりできるように」との思いで企画したという。

 1968(昭和43)年に完成し、今月29日で56歳の誕生日を迎える同遊具。完成前年に創業50周年を迎えた「師尾薬房(現モロオ)」から旭川市が100万円の寄付を受け、その後のマルカツデパートからの同額の寄付と合わせて着工したもの、との記録がある。完成後の旭川市の「写真こうほう」60号(同年9月25日発行)には、8月29日に行われた完成式で、五十嵐広三市長をはじめ当時の関係者が見守る中、子どもたちが同遊具で遊ぶ姿の写真が掲載され、本文には同遊具の正式名称として「タコ型石の山」との表記がある。

 イベントは同遊具「タコさん」への思いを反映したもので、主催の「リバース」が9時から写真をはじめとする作品展示を行うほか、その後1時間ごとに、シンガー・ソングライター千葉かよこさんによる歌唱、「詩誌フラジャイル」の柴田望さん、木暮純さんによる詩の朗読、小学生和太鼓グループ「和太鼓 鼓楽ジュニア」による太鼓の演奏、赤玉文太さん作・演出、宗像将史さん、佐藤マキさん出演の演劇「ある公園にて」を披露する。

 併せて、旭川市公園みどり課は9時から、市民が同遊具へ直接寄せ書きができるようにするほか、11時30分から、希望者による集合写真の撮影を行う。時間限定ながら、たこ焼きなどのキッチンカーも出店予定。

 実行委員会共同代表の一人で、小学2年生まで同遊園地のすぐそばに住んでいたという植木大輔さんは、「遊びすぎてよくけがもした。同じように遊んだ子どもがこの56年の間に数万人はいるはずで、今ならまだ会えるので、一人でも多くの人がタコさんと再会するきっかけになったら」と話し、同じく共同代表の谷口雅彦さんは「誰もやらないなら自分たちで呼びかけようと思い準備した手作りのイベント。出展者・出演者もタコさんへの思いのある人が集まってくれた。多くの人に立ち会っていただき、思いや時間を共有できたら」と参加を呼びかける。

 開催時間は9時~午後(時間未定)。入場無料。荒天時は翌日に順延。

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