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旭川の遊歩道で「ふれあい動物園」 地域の子どもたちの要望かなえる

訪れたモルモットを職員から膝の上に乗せてもらう子どもたち

訪れたモルモットを職員から膝の上に乗せてもらう子どもたち

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 旭川の遊歩道「北の散歩道」の一角(旭川市北門町7)で8月17日、旭山動物園の職員と共にウサギやモルモットが地域に出向く「北の散歩道 ふれあい動物園」が開催された。「北の散歩道環境保全プロジェクト」が主催し、「北門キッズクラブ」(北門児童センター)が共催した。

手紙を読み上げるサブリーダーの「ゆあっち」さん

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 同キッズクラブが「動物たちを連れてきてほしい」と旭山動物園へ問い合わせたことがきっかけで、同園田村哲也園長と職員が7月12日に同児童センターを訪問。その際に同キッズクラブメンバーが書いた手紙2通を田村園長に手渡し、併せて、かつて近隣の大有小学校で、旭山動物園から預かって飼育していたモルモット「ぴぴちゃん」も連れてきてほしいと要望。地域に出向く移動動物園は同園で初めてながら、田村園長は子どもたちの思いに心を打たれたという。

 開催に当たっては、同キッズクラブの子どもたちが準備段階から関わり、ポスターや入場券なども自分たちで作成し、地域で参加を呼びかけ、当日は子ども58人、大人43人が参加した。

 子どもたちの元を訪れたのは、職員3人とウサギ4羽、モルモット4匹で、その中には「ぴぴちゃん」の姿もあり、久々の再会に子どもたちは笑顔を見せた。

 職員から膝の上にウサギやモルモットを乗せてもらった子どもたちは、「かわいい」などと目を輝かせながらそっと触ったり表情をのぞき込んだり、初めて触れる動物の体温や鼓動に緊張の表情を見せたりしながら、触れ合いを楽しんだ。ペンギンやキリンなどの手のひらサイズの毛皮も並べられ、何度も触り心地や質感の違いを確かめる子どもたちの姿も見られた。

 園長へ手紙を書いた同キッズクラブリーダーの伊藤奏晶(そら=「そらっち」)さんは「自分の手で書いた方が、気持ちが伝わると思い一生懸命書いた。動物が来てくれて、子どもたちみんなが楽しんでくれて良かった。来年も来てくれたらうれしい」と喜びを口にした。

 田村園長は「表情豊かな子どもたちの姿を見て、実現したかいがあった。現代では動物に触れる機会そのものが減ってきているため、実施は命を知る貴重な経験になる。頻繁にはできないが、タイミングがあれば、これからも出向いて応えていきたい」と前向きな姿勢を見せる。

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