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旭山動物園で「プレミアム施設見学会」 普段見られない園の裏側を散策

あざらし館のマリンウェイの真上にあたる屋外

あざらし館のマリンウェイの真上にあたる屋外

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 旭山動物園(旭川市東旭川町倉沼)で10月18日、旭山動物園くらぶが主催する「プレミアム施設見学会」が行われ、抽選で選ばれた15人が普段見ることのできないあざらし館、もうじゅう館などの施設の裏側を見学した。

あざらしが食べる冷凍魚の固まりを触る子どもたち

 同くらぶは、地域や全国の人たちに動物園の魅力を伝えるなど、夢あるまちづくりを応援するNPO団体。動物園を応援する会員を募集していて、入会すると会報誌が届くほか、会員イベントに参加できる。今年の7月には施設見学会を、5月には40人で帯広動物園へバスツアーを行った。今回行われた見学会は、同くらぶ会員に登録している約700人の中から募集。応募があった約60人から抽選で選ばれた15人が参加できる同会主催の中では一番人気のイベント。当日は飼育員の中田さんが案内を務めた。

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 始めに訪れた「あざらし館」では、プールの水を循環させろ過する24時間稼働の大きなタンクを見学し、その後同館の調理室へ移動。中田さんはアザラシの餌となる冷凍した魚を冷凍庫から取り出し、袋から出すと魚の大きな固まりに参加者から歓声が上がった。子どもたちは興味津々で近寄り凍った魚を触って観察していた。

 そして、水槽内にある筒状の通り道「マリンウェイ」の真上にあたる、あざらし館の屋外へ。「お客さんから見られるアザラシの気分を味わって」と中田さんが話す通り、柵の向こう側には来園者がこちらを眺める形に。同館では冬にプールの氷上を凍らせるため、降り積もった雪を投入するが、春先には自然に氷が割れると水槽のアクリルが傷つくため、飼育員が氷に乗って割る作業を行っている。「その作業中に足元の氷が割れプールに落ちた飼育員が過去にいた」という飼育秘話も。参加した子どもたちの質問にも中田さんは丁寧に答えていた。

 その後、関係者が通る裏道を抜け、動物の搬送に使われた箱が並ぶ倉庫を見学後、トラとヒョウがいるもうじゅう館の寝室へ。細い通路の両側に寝室のおりがある造りの同館。「動物をのぞき込んでびっくりして後ずさると後ろにもいるので気をつけて」と中田さん。アムールヒョウとアムールトラは訪れた参加者に威嚇するうなり声を上げ、おりに突進するシーンも。参加者は驚きの歓声を上げる。その後、空のおりに入れると促されたが、子どもたちは怖がって入ろうとはしなかった。中田さんは「鍵を閉め忘れ、もうじゅうが外に出てしまった夢を見る」と話し、「もうじゅう館は施錠が命。何段階も鍵をかけ脱走を防いでいる」と話した。

 最後に参加者はシークレットだった園長室を訪れた。動物園の構想に使われた施設のイラストが壁一面に貼られる園長室。坂東園長は先日公開となったキリンの今後の展望や、今年いろいろ話に上った他の動物園や水族館の話を参加者に語った。「飼育員より朝からずっと動物園に来て動物を見ているお客さんの方が、その動物のことをわかっているかもしれない」と園長。「そんな来園者とコミュニケーションを取っていく関係が今後できれば」とも。坂の上の東門についても「こっちまで足を運びたいと思わせる何かを提案できれば」と話した。参加者は園長席に座って園長と撮影を行うなどして見学会が終了した。

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